B級オーディオマニア

音質向上へ向けての紆余曲折 別にオーディオマニアでもないのでが、今持っているシステムで少しでも良い音で聞きたい! という欲望は音楽好きなら大なり小なりありますよね。 過去私なりに今まで試した結果を独断と偏見でまとめてみました。





<その1:ケーブルで音が変わるか?>    

スピーカーケーブル

はっきりい言ってそんなに目に見えて大きな変化というのはありませんでした。 確かに1000円/mから4000円/m程度のものを数種類変えて来ましたが、期待ほど大きく変わったという印象はありませんでした。 もっと投資すればかわるのかな?  また、オーディオ誌でケーブルの方向性の話しも有りましたが、これも大差ないというのが実感です。 ただ、確かに違いは認識できます。(ほ〜んのわずかですが) 投資がかかる訳でもないし楽しんでケーブルの接続方向を変えてみるのも良いでしょう。 ただし、左右のケーブルは同じ向になるように注意しましょう。

ピンケーブル(RCAインターコネクト)

CDプレーヤーとプリメインアンプ   ここは思ったより変化が大きくびっくりしました。 過去はS社の一本2000円程度のどこでも売っているようなもの(一応オーディオ用)を使ってましたが、某ST社の1本8000円ぐらいのもの(オーディオ雑誌でも評価が高かったもの)に変えてみました。 まず変わったのは高域が非常に澄んで伸びきる様な感じでS/N感も良くなった事です。 逆に低域は若干すっきりした感じとなりましたが、全体のグレードは大きく上がった感じがしました。 ここは思い切った投資の効果ありと思います。

アナログプレーヤー関係

自分のは自作プレーヤーを今でも使ってます。(ティアックのDDターンテーブル TN-400 とマイクロのアーム MA-101MkII と自作積層くりぬきキャビネット:20年前に制作) ここでまずやったのがアーム付属の ピンケーブルをビデオ用の7C−2V同軸ケーブル2本に変えた事です。 これは仕事でビデオの信号配線を3C−2Vから径太の7C−2Vにした時の画質の向上ぶりにびっくりして家で試して作ってみたものです。 効果としては音の明瞭度がしゃっきりした感じになりました。  次にやってみたのがアームの内部配線材を純銀リッツ線に変えてみました。 これも効きましたね〜。 高域のS/N感が大きく向上し、キレも抜群になりました。 この状態になってもう15年経ちますが、同じアルバムのCD版とレコードを聞き比べても未だにレコードの方がスピード感があります。 アナログもまだまだ捨てられません。 ちなみにアームにテーピングしたりブチルゴムでダンプしたりしましたが、今は最低限にしてアームはなるべく軽くしております。  

電源の取り方

鉄則はなるだけCDプレーヤやMDデッキのデジタル機器とアンプ、プレーヤーのアナログ機器は給電口を変えるという事です。 まあ、これも雑誌に書いてあったのを試してみたのですが、確かに音場が澄んだ感じとなりました。  我が家の場合、同じ壁コンセントからアンプは直接壁コンセントに差し込み、CDはテーブルタップを介して給電しております。 以前はテーブルタップからCDもアンプも取っていたのですが、これに比べると随分良くなった感じがします。


<その2:重しを乗せると音が変わるか?>

現在アンプ、CDプレーヤーの天板に3Kgの鉄アレイを置いています。 置き方としては指の甲の方でこつこつたたいてみて、一番音がしない様に置きます。 鈍くどっかにあたって音が出ている感じではだめです。 こうする事で変わったのは、クラシックの場合などに細かな楽器まで聞き分けられる様になった事、音がなんか団子状にまとまったのがほぐれた様に感じる様になりました。 尚、アンプ、プレーヤーの足の下には3mmのブチルゴムをサランラップで巻いたのを入れてあります。 要は不要な振動をどこまで押さえられるかにより様です。 音を出している状態でいろんな機器に触れてみて、振動を感ずる様なところは対策すると良い結果となるようです。(スピーカーは除く)


<その3:置き方で音が変わる?>

スピーカー編

先ずしっかりした台に乗せるというのが鉄則です。 スピーカを設置した状態で前後に揺すってみてぐらついているようでは駄目です。 音のフォーカスがはっきりしない音となるようです。 また、一般にスピーカーを床やラック等にベタ置きではまずとんでもない音にしかなりません。 これは、スピーカーの振動が床の方にもろに伝わってそれが鳴くためです。  スピーカの箱自体も箱鳴りといって不要な音を発します。 という事でコツとしては、スピーカーをがっちり支える丈夫な台でスピーカーの下側はベタ置きにならないようにスペーサー等で隙間を作ってやる事です。  

アンプ、CDプレーヤー編  

最初アンプの上にCDプレーヤーを置いていたのですが、ある日模様替えの為にCDプレーヤをアンプの横に並べて置いてみましたところ、音ががらっと変わってびっくりしました。 悪くなったのです。(ラックの下段に並べて設置) いろいろ調べて分かった結果はスピーカーの振動が床から伝わってCDプレーヤーを振動させているのが悪い! という事でした。 という事で、今はCDプレーヤーの足の下にソルボセインをアルミでサンドイッチしたインシュレーターを置いて、CDプレーヤーの天板にはゴム引きされた鉄アレイ3kgとウッドキューブが適当に置かれ、天板のどこをたたいても鳴らない様にしています。 この結果、各楽器の定位がクリアになったのと低域でもやっと雲がかかった様に聞こえていたところが晴れた感じになりました。 この状態でアンプの上にCDプレーヤーを乗せると今度は悪くなってしまいました。 ここは漏洩磁気によるノイズの問題がありそうです。 同様に音を出しながらアンプを触ってみるとこれも結構振動を受けているのがわかりました。 上記CDプレーヤと同じ対策を施すとさらに音のもやつきが晴れた感じです。 やはり中〜低域の楽器の分離がよりはっきりしてきました。


<その4:気温や湿度で音が変わるか?>

これは人間の方の問題かと思いますが、なぜか冬場の方が音が良く感じます。 暑い夏は音もうだっているように感じます。 多分湿度との関係で音の響きが違うのかも知れませんね。 夏でもエアコンを効かせていると良い感じの音になります。 しかし、インバータエアコンなどノイズ源なので、給電源に注意しましょう。


<その5:聞く位置で音が変わる?>

これは、スピーカーとリスニングポジションの話しです。 私の部屋も6畳でステレオセットをおいていますが、狭いのでソファーに座ると後頭部がほとんど壁になってしまいます。 頭の位置を前に出すか、後にゆったりと座るかで随分感じが変わります。 ここは好みに応じて一番いいと思うところ(リラックスできる状態で)に椅子を置くといいと思います。 一般には小型スピーカーの場合は床から最低30cmぐらいは上げて、スピーカー背面は 最低20cm以上は取ってやるといいでしょう。 リスニングポジションで自分の耳がウーファーとツイーターの中間かやや上ぐらいがベストだと思います。 (ちなみにスピーカーはCelestion 100 MH にスピーカ用ウッドブロックをボードに立ててその上に鉛とブチルで作ったインシュレータをはさんでスピーカーを乗せています)


<その6:インシュレータで音が変わる?>

これは、もともと土台がしっかりしていて振動も良く押さえられている場合にはあまり効果というのは表れにくいと思います。 土台をしっかりさせた上で細かなチューニング的に使われる方がいいと私は経験から思います。 インシュレータの素材によって結構音の感じが変わります。 ゴム系は弾力的な音に金属系はしゃきっとした音へ、木材は穏やかな感じになるようです。 大体もとの素材のもっている特製の印象に近づく傾向があります。


<その7:アンプで音が変わる?>

アンプなんて増幅器というぐらいだからアンプ自体で音が変わるようなら困った事だ! と実際思ってましたが、これが結構大きなウェイトを占める事が分かりました。  以前使っていたアンプのイコライザーアンプの調子が悪くなったので買い換えに電気屋へ出かけいろいろ試聴して実感したものです。 実際アンプを買い換えて家で古い方のと、新品のを聞き比べて音楽表現の違いにさらに驚いたものです。 周波数特性や歪み率など全く同じ様なものでも、例えばアンサンブルでリコーダーやバイオリンがフォルテになっていくところで、前のアンプはふわ〜っと広がる感じが有ったのに、新しい方はあくまで静かに美しくといった表現になるのでびっくりしました。 良く雑誌でかかれている”音楽的”とか”芸術的”表現があるといった様なことかな〜なんて 思いましたが、前のアンプのそういうところが捨て難かったですね。(ちなみに古いのは NEC の A-11、新しいのは Pioneer の A-07)


<その8:電源の極性で音が変わる>

AC電源に極性がある? と思われるでしょうが、AC+と−が交互に変わるといっても基準電圧を真ん中0Vにして−100V〜+100Vとしているだけで片側がアースされれば0〜+200Vという事になります。 家庭用配線ではコンセントの口の大きい方が大地に設置(アース)されています。 ここで疑問が生じますよね。 オーディオ機器の中身は実はほとんど全てACを電源回路で整流してDCに変えて使ってあります。 だからなんでACの極性が関係するの? という話しになると思います。 でも、実際実験すると違いがあるんですね〜これが! 極性が合ってないとどうなるかというと、クラシックなんかを聞く時に影響が大きく、音場の奥行きや各楽器の定位などが不明瞭になって来るようです。 ロック、ポップス系では変化はほとんどわかりません。(もともと作った音ですので)

極性の合わせ方

最近の機器は電源プラグに極性表示にあるのもありますので、ある場合はそれを参考に。 表示がない場合はテスターをご用意下さい。 レンジをACのボルトで mV 程度のレンジにします。 この状態でテスター棒の一方を自分の手で握り、一方を調べたい機器のシャーシの金属部分にあてがいます。 調べたい機器の電源をONにしておいて、コンセントの差し込み向きを変えてみて、より低い電圧を示した方が正しい向きです。


<番外編: スピーカマトリクスサラウンド>

以前は捲き線型ボリューム2個を使ってボリューム付きのパッシブ型サラウンドボックスを作って楽しんでいたのですが(スピーカ端子から入力)、最近エレキットのサラウンドキットを組み立てて使っております。 これはOPアンプのバランス入力時に左右信号をキャンセルする様にしたもので、ボリュームと入力の引き算の度合いを変えるボリュームからなっております。 確か4000円ぐらいだったかな?  制作時間は30分〜40分でできます。 これが結構いけまして、リアスピーカーを部屋の後隅の上部に設置しまして、ほとんど音がでてないかな? と思われるぐらいで鳴らします。 こうする事でライブ感、音場感が1ランク上がった様に感ずる事ができました。 なぜか分からないですが、オーケストラの楽器の定位というか実在感が上がるという現象も生まれました。 ミソはあくまでリアの音量はほんのわずかにする事です。


<結論> 趣味としてのオーディオ

音楽が好きでオーディオやっているのか、良いオーディオ装置を手にいれ磨きをかけるために音楽を聞くのかわからないところもありまして、ここらへんの価値観というのは人それぞれです。 要は自分で納得して楽しめればそれで良いものであると思います。 だから装置に数百万かけようが数万円で済ませようが、楽しみ方は変わりません。 4000円のエレキット組み立てて、最適なリアスピーカの位置を探したり、重しののっけてみたりそれでもいいのだという事です。 結論が出ないものだから趣味になっちゃうんでしょうね。


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