高濃度茶カテキンで死者


  

 

 

 

カナダ政府が高濃度茶カテキンで死者が出ていると警告しています。なお、ヨーロッパでは死者ですが、カナダは肝移植で何とか命だけは助かりましたから、正確には死者ではありません。もちろん、簡単に移植のできない日本ではまず死亡でしょう。

昔アメリカのディズニーランドに行った時、アメリカのティーンエージャーの肥満を実感しました。しかし、ビジネス街を歩くとスマートで颯爽とした女性を多く見ました。アメリカ人にこのことを指摘すると「ディズニーランドは田舎から来るからさ。」といなされました・・・。

西洋人は本当に肥満が問題で、それに比べれば東洋人は肥満が軽度です。ここから、東洋人の秘密のひとつとして、お茶のカテキンが注目されました。

世界的に文献を検索してみると、数点茶のカテキンで痩せられるという論文を発見できました。

しかし、比較対象実験が厳密でなく、「あるある大辞典」的ずさんさが疑われる、いい加減さです。

それでも、ヨーロッパで茶のカテキンを濃縮したカプセルが健康食品・サプリメントとして売り出されました。効能はダイエットです。製品名はグリーンライトです。

これはカテキンを100mg含み、一日6カプセルつまり一日カテキンを600mg摂ることになります。カフェインは除去されています。

カナダ政府の警告によると、これを半年摂取した女性が肝臓壊死で移植を受けるまで急速に悪化したのです。

カナダ政府副作用ページ

  ここの3番目です この文献の最後に、さらに他のExoliseという製品でも、ヨーロッパで劇症肝炎から死亡するという文献がリンクしています。

もちろん、普通のお茶の摂取で死亡例は報告されていません。東洋では大変な過剰摂取も考えられますが、古来の摂取方法では安全と考えられます。しかし、コーヒーでも一日5杯以上摂取では膵臓癌が増加したとの報告も読んだことがあります。

必須栄養素のヴィタミンE・ベータカロチンでさえ大量摂取で死亡率が上昇するのです。
葉酸少量摂取のみ胎児奇形が防止できますが、他のビタミン大量摂取では効果は証明できません。

日常使用して古来より安全と思われる食品でも、過剰摂取・高濃度や工業製品では危険だという例です。サプリメントは危険だという例です。

原因としては
1.過剰摂取・高濃度では有害
2.特異体質。
3.製品化するときに予想外の化学変化
4.普通の摂取では吸収されない微量有害物質が、製品化するときに抽出されて吸収される。
5.工業的に抽出するときに触媒等から有害物質の混入。
6.同時に健康に良いと摂取した、サプリメントや医薬品との相互作用。
などが考えられます。

今回の死亡例の摂取量 600mg半年
花王ヘルシア緑茶・ヘルシアウォーター 一本 540mg

そもそもお茶ににダイエット効果はない

さて、アメリカでもお茶のダイエット効果で金儲けをたくらむ企業があります。コカコーラとネスレです。

この両者が共同でEnvigaというお茶成分を含む炭酸飲料水を出し、「burns calories」と大宣伝をしているのです。良く売れているそうです。世界戦略製品のようですので、いづれ日本でも売り出されるのでしょう。

ところでこれに対して、コネッチカット州政府が「burns calories」の証拠はないと噛みついています。

つまり、アメリカでは政府がダイエット効果を否定しているということです。
詳細は以下です
ABC news

これが抗がん剤等なら、必要性と死亡例を天秤にかけて使用すべきという判断もありえます。しかし、証明も不完全なダイエット効果のために、茶カテキンは摂取するべきではありません。

経団連会長キャノンの偽装雇用請負 タイガー魔法瓶も偽装雇用請負 大阪トヨタ中古車架空販売で価格吊り上げ 日興証券の巨額粉飾 山一證券破綻 三洋電機の巨額粉飾 西武鉄道上場廃止 カネボウ上場廃止 原因の中央青山のずさん監査による事実上破綻解散 風鈴で頭が良くなると言うTBSばか報道 インチキ抗癌サプリメントで金儲けの新聞各社 重金属排出で自閉症が良くなるというばか報道のTBS 納豆ダイエットのあるある大辞典捏造フジ産経グループ 安全だ大丈夫と繰り返しながら何度も起こる原発の事故・虚偽報告

これでも、企業を信頼できるのでしょうか・・・・・。私にはとてもできません。

あるある大辞典クラスの不完全な医療情報を利用して金儲けをしようとする企業はたくさんあります。素人には判断できにくい、科学的理論をよそおう屁理屈でダイエット等を謳い金儲けをたくらむ企業を強く非難するものです。

花王は、健康に良いとのエコナでも発がん性の疑いで疑惑をもたれています。また、あるある大辞典のスポンサーでもありました。偶然でしょうか?

まだ企業を信じ続けますか・・・・?

PS.
健康食品「パピラ」で女性一時重体。 和歌山県 2007.2.27  同じようなものです。

先日若手の歌舞伎を南座で見てきました。面白かったです。中で1000円のお弁当とペットボトルのお茶を買いました。プロ根性はこんなところでも抜けません。お茶のラベルを精読しました。「茶抽出物添加」と記載されていました。家で淹れた お茶では、たしかにこれほど甘みが強くは淹れられません。苦くなりすぎます。つまり、ペットボトルのお茶はカテキン強化で無くとも有害物質が混入している可能性があります。お茶くらい自分で淹れましょう。

フードマイルという考えがあります。輸送距離が長い食品は、CO2等環境負荷が多いので、近くで採れた食品を摂取しようという考えです。ペットボトル自体も無駄で、環境負荷が大きいです。分別回収しても、ほとんど再生もされず燃やされているそうです。また、ほとんど水からなる製品を石油を使って輸送するほど無駄なことはありません。

2007.2.1
http://www.geocities.com/kawaiclinic/
〒6050842 京都市東山区六波羅三盛町170 
河合 医院

初級システムアドミニストレーター 河合 尚樹

常識的対処法
多くの医師が知らない治療法・健康法・ダイエット等は効果がほとんど無いから、医師の間に広まらない。
マスコミ関係者は、医療・科学に関して系統的教育訓練を受けていないので、全体の中での位置づけができない。
企業の目的は金儲けであり、健康増進でさえその手段にする。でたらめ理論で商品を権威付ける。
何か単品・単純な方法(何とか健康法)で健康が増進できるというのは幻想である。多くの栄養素や運動のバランスこそが重要である。
以前より安全有用と考えられたビタミンでさえ、過剰摂取で有害である。(ビタミン A E C ベータカロチン)ましてや最近の健康法・製品はと考える。
企業やマスコミをすぐ信じるのは馬鹿である。

ここまで読んでいただいてありがとうございました。

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