学会の批判さえ受け入れない、スーパーマスコミ 朝日新聞


  

 

 

 

平成13年11月20日の 夕刊第1面トップにアンフォテリシンというカビの薬でうがいすると、特効薬として歯周病に効果があると、一面トップで報じました。私も、歯周病とは無縁なので(犬の歯周病は困っていますが)、そんなものなのかと思ってしまいました。

ところが、正式の学会である日本歯周病学会は猛反発をしています。(正式とは、ガンのいんちき特効薬を売るため等の、いんちきな自称学会ではないという意味です。)

日本歯周病学会は、カビに効く薬は効果がないばかりか、重篤な副作用が考えられると警告しています。さらに、この治療法は、リステリンという市販のうがい薬に併用すると記載があるのですが、この市販薬には弱い抗菌作用があるので、効いたのはアンフォテリシンでなく市販薬の可能性があると指摘しています。

このような治療法は世界の常識に逆らう、とんでもない治療法だそうです。

そもそも、朝日が取り上げた説は学会誌に載ったものでもなく、一般誌に興味本位に取り上げられたものを、教養のない朝日の記者が誤解して一面に掲載したようです。

もちろん、天下の大朝日ですから、学会が批判しようがどこ吹く風で、訂正など絶対に行いません。一面に載ったものは真実だと言いくるめなければなりません。残念ながら、これが「言論の自由」の実相です。

本人が言っていないと主張しているのに、訂正記事を出さない毎日新聞と同じ体質ですが、マスコミ同士かばい合って他社は批判しないのが マスコミのルールですし、お互い様同士のうそのかばいあいです。マスコミのでたらめは、解明してはいけない日本のタブーです。朝日新聞までなると、学会の批判さえ無視できるのです。

うそ・でたらめの記事に対し、反論を載せる権利があるはずですが、朝日は一方的に情報をたれ流すだけで、学会にさえ反論させないのです。

反論権が保証されずに、うそ・でたらめの報道が横行することこそ、言論の危機なのですが、マスコミに自覚はありません。表面的整合性が重要で、売れていればよいのです。 マスコミの専横というものです。これを、放置してきたマスコミのでたらめさに国民は眉をひそめているのです。自浄作用がありません。松本サリン事件からなにものも学んでいないのです。

こんな態度だから、「名誉回復・訂正のためにマスコミに法規制をせよ。」と付け込まれても当然です。反論権が保証されてこそ、市民や「科学的真実」の名誉が守られるのです。でたらめの「インフルエンザワクチン危険論」で、多数の老人や、幼児が脳症で死んでいったのですから、命さえ守られないのです。
医師や学会の反論を公正に扱っておれば、子供たちも死ななくてすんだのです。事実は逆で、 「ワクチンはほぼ安全だ」といえば、悪魔に味方するように医師や学会は非難されてきたのです。「報道の無節操ででたらめの自由」を放置して、命が危険にさらされてはならないと考えることもできるのです。

「言論の自由」「報道の自由」がほしいなら、「訂正の自由」「反論の自由」も保障されるべきです。真実を握りつぶす朝日の責任は重いのです。
現在も自己規制さえできない、この業界体質の前近代性は情けないばかりです。

私のような、取材能力のない人間にとってさえ、これくらい簡単に朝日のでたらめが次々出てくるのですから、新聞記事を苦々しく思っている専門家は多いのです。

普通の一般医が日々実践している、普通の治療こそたいてい世界標準なのです。新聞記事の低級記事が世界標準ではありません。

新聞やマスコミの医学記事など。9割はうさんくさいと考えるのが理性ある態度です。毎日新聞が認めるように、新聞記事に科学的信憑性などないのです。

ましてや、「XXで健康になれる。」や「XXでガンが消える。」などを信じるのは馬鹿のすることです。

日本歯周病学会

2002.6.1
http://www.geocities.com/kawaiclinic/
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河合 医院

初級システムアドミニストレーター 河合 尚樹

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