ハーブには料理以外にもさまざまな利用法があります。アロマテラピーもその一つです。アロマテラピーとは香りの療法で、かなり本格的なものになると、通常の医学療法では効き目のないある種の病気に有効に作用するということです。でももっと気軽に日常生活に取り入れてみませんか？木々のすがすがしい香りを満喫する森林浴もアロマテラピーの一種と考えれば分かりやすいかも知れません。通常、アロマテラピーは香りの凝縮されたエッセンシャルオイルを使用して行われますが、私は"ハーブを育てる"それ自体もアロマセラピーになっていると思っています。花や葉を摘むときはもちろんのこと、服がふれたときや風にたなびいて舞い上がった香りは、無意識のうちに心の奥底を和らげてくれます。あぁいい香り、そう思いながらする深呼吸は、考えただけでも体に良さそうだと思いませんか？
ハーブの全てがいい香りというわけではありません。香りが強いため好みの差もでますが、自分の気に入った香りのハーブは、ぜひたくさん育ててお風呂にいれましよう。香るハーバルバスにつかってリラックスすることは最もアロマテラピー効果が高いのです。家庭で育てた無農薬有機栽培のハーブは香りだけでなく、本来持つ薬効から肌にとても良い100％ナチュラルな入浴剤になります。また、ハーブリンスやハーブウォーター、スチームフェイシャル、フットバスも試してみてはいかがですか？
フレッシュハーブをビンに差して家に飾るのも、好きなことの一つです。花がついていなくても、さまざまな形や色、香りの葉をアレンジするのはとても楽しいひとときです。時には一種類のみにしてみたり、市販の花をプラスしても素敵です。まだ緑の少ない春には、苗で越冬したハーブの中でも特にチャービルの成長はめざましいものがあり、大活躍してくれました。レースのような葉と花がとてもかわいらしく、まだ外はちょっと肌寒くてもこの若草色の葉がテーブルの上にあるだけで、春なんだ、と心が和みました。香りだけでなく視覚からも私達を癒してくれるような気がします。ちょっと残念なのは、子供がまだ小さくすぐいたずらしてしまうので、飾れる場所がほとんどないということです。
そのまま束ねたり、リースを作ってドアや壁に飾ったり、押し花にして手紙に張り付けたり、花や葉を乾燥させて布袋に詰めて作ったサシェをタンスや引き出し、レターセットやカバンに入れて香りを付けたり、数種類まぜあわせてオリジナルのポプリを作ったり、ハーブの活用はアイデアしだいです。生活の中にハーブをたくさん取り入れて、なにげなくアロマテラピーを楽しみながら生活できたらいいな、と思っています。
