NatureCenterの池、そこで日向ぼっこのかも達。
Nature Center Camp

 
 今回は、裏庭というより、公共裏庭と言う表現がぴったりの近くにある、Nature Centerのお話です。違いは、なんと言っても、その広大さです。聞いた事はないですが、推定で30エーカー(1エーカーは、1200坪)はありそうです。そして、もう一つの違いは草木一本、ザリガニ一匹、クモ一匹等そこに生息している全ては持ち帰り厳禁。モーターバイクの、乗り入れ禁止。落ちている、ドングリぐらいは許されるかもしれませんが。でも、見張っている人が、いる訳ではないので。たまに、Officeに係りの人がいるようです。アメリカの子供は日本の子供のようにザリガニ獲りとか、カブトムシとか、トンボとかにあまり興味がないようです。カブトムシも、ほとんど見かけません。勿論ペットショップにも、売っていません。以前息子がキンダーの時夏休みにしたい事を絵に描かせました。息子はネットを持ってトンボを追いかけている所を描いたのですが、そんな自然と遊ぶ絵を描いたのは我が息子だけでした。他の子供と言えばプールで泳ぐとか、バケーションに行くとか、友達と遊ぶとかです。

     アメリカでは両親が働いている家庭も多く長い夏休み、子供を退屈させないように、との趣旨でスタートしたサマーキャンプがそうでない家庭にも浸透し、出来るだけ子供にいろいろ経験させたい、もっと勉強させたいとの、親の想いに沿った様々なキャンプが用意されるようになりました。スポーツキャンプ、勉強キャンプ、いろいろ取り混ぜたアラカルトキャンプ、それも泊りのキャンプも多いのです。費用も泊りのキャンプになると、かなりします。ですから、浸透と言っても、やはり余裕のある家庭、共働きの家庭の子供が大半のようですが。

   我が家の自称、将来は生物学者と、夢ばかり大きな事を言っている、娘は2年連続、Natsure Center の Summer Camp に参加しました。(ここの費用は安いです。)人数は16人です。スナックと水を小さなバックパックに入れて、ズボンそして長靴を履いて行きます。ズボンはポイズンアイビー(うるし)防止のようです。帽子は森の中なので、要らないと思うと、雨が降った時の為に、やはり用意します。たった2週間それも、1日2時間ですから、送ったと思ったら直ぐ迎えの時間です。迎えに行った時、「今日何やったの?」と聞けば目を輝かせて喋り出す彼女を、見るのが楽しいのです。それによると、鹿の足跡を石膏で固めたり、天気が良ければNature Center の 中を歩き回るようですが、歩きながら先生が木の名前、匂いのする葉の名前を教えたり、鳥の羽を拾ってこれは何とかと言う鳥の羽とか、小川を歩きながらネットで魚、ザリガニを捕まえたり、この捕まえたのも絶対に持って行けないので、CenterのOfficeに持って行って観察し、その後逃がすのだそうです。雨が降ったら、Officeの水槽の魚の絵を画いたり、顕微鏡で汚いNature Center の池の水と同じくCenter 内の小川の水(不思議にこの水は冷たく,きれい)を見比べたり、その時は池の水には、何か気持ちの悪い長い生き物が動いていて、すごく面白かったとか。話は続きますが、「ところで、その羽は、何と言う鳥の羽?」とか、「その、匂いのする葉の木の名前は?」と聞くともうすっかり忘れています。しかし、私が絶対出来ない事、例えば、ミミズを平気で掴んだり、カエルを大事そうに両手で可愛がります。能力面(これは、親の遺伝だから)はともかく、行動面だけは、少しずつ夢に近づいて いるようです 。    

(10.5.1998)


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裏庭ストリー