ハリケーンフロイドの爪痕

管理人 9/29/1999


   今世紀最大と言われた、モンスターハリケーンはここ北東部は9月16日の夕刻が 一番の強風雨であったようだ。私も此方に来て、始めて恐怖感に襲われながらの夜を迎える事になった。外では何やら、ギシッ!と鈍い音がして、もしかしたらと言う気持ちになる。前庭には大きな太い木々が隣接している。もし、倒れたなら家が危ない、運が悪ければ死ぬ人さえいるのだ。そうこうしている内に風の音も大分静かになった。停電も心配していたが此方は偶に一瞬消えただけ。時間を見たら、夜中の12時を回っていた。取り敢えず家もドライブウェイの車も無事であったので、安心して眠りについた。翌朝、晴れ間も見えて昨日の恐怖に慄いた風の音は既になく嘘のように静かであったが、裏庭の木が7,8本も将棋倒し(上記の写真)のように倒れているではないか。また、枝も枯れたもの、生のものが散乱して何処から手を付けて良いか判らない状態。
この辺の状況は裏庭Diary に載せてあります。

  17日、早朝は入れたInternetがその後全く入れなくなった。以前も同じような事があったが、直ぐ回復したので今回もその内にと思っていたが結局3日間近く入れなかった。と、言う事は長距離電話が一切使えなかったのだが、不思議に日本からの電話はかかって来た。勿論、こちらからはかける事が出来なかった。いつも、入れて当然のInternetが、通じて当然の電話がかけられないとなると一寸慌てたが、ニュースの様子を見ればそれが如何に贅沢な事であるか判る。家が水に浸かって今だに避難生活をしている人達、直ぐ近くの街でも24時間も停電の地区もあったらしい。又ある地域では民家が浸水したらしく無残な絨毯や使えなくなったらしい家財道具が、前庭の角に山と詰まれている。最悪の命を落とした人も数多く。今は死骸の家畜による環境汚染が新たな問題になっている東海岸沿いの南の州等々。テレビでは未だにその様子を伝えている。

  天災の前に人間はなすすべも無く唯、取り敢えずの補強工事ぐらいの方法しかなく、後は何事も無かったかのように通り過ぎてくれるのをしたすら待つしかない。便利さの中だけで生活していると、それを失う事の本当の怖さを知らない私達。でも、今回のハリケーンでもトルコ又台湾の地震でも、全てを失った人達、家族を亡くしたした人達は数知れず。これでもか、これでもかと次々に新たな災害が世界を揺るがしている。これからだって、何が起こるか判らない。そんな覚悟と共に頑とした気構えが必要なのかも知れない。近代生活にどっぷり漬かっている現代人こそこんな時は脆く、極端な事を言えば、もともと電気も無い生活を生まれながらにしている、アミッシュのような人達にとってみれば、別に驚く事もないのだろうか。しかし、愛する家族、親戚又友人を失う悲しみはいかなる民族でも違いはない。多くの人々の心の傷痕が早く癒える事を祈りしたい。


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