食 物 汚 染

1.食物汚染 
今、食べ物の汚染が注目を集めています。「食べ物の汚染とは?」、「食べ物の汚染で一番気を付けなければならないことは?」何でしょう。
 先ず、食べ物の汚染には、1)食物の成長時あるいは生産時に汚染される場合と2)食品の保存や加工に使われる食品添加物問題に大別され、近年では、これに3)遺伝子組み替え問題が加わります。

1. 食べ物の汚染とは
(1)食物の成長時あるいは生産時に汚染される場合としては、
 1)環境汚染
 食物が生育する上での環境(土壌、水質、大気)が汚染されていることによって食物自身がこれら汚染物質(その多くの原因は人間の活動による環境汚染ですが)を取り込んでしまい、しかも食物内で濃縮される(生物濃縮)ことによって、人間に影響を及ぼすというものです。
 一般的には、環境ホルモン物質・ダイオキシン、PCB、カドミウム、その他重金属、残留農薬や残留有害化学物質、放射能等の様々な有害物質の影響があげられます。
 2)薬物投与
 食物の成長過程で、生存性や成長性等を向上させることで生産性を高めるために、薬物を投与あるいは使用することによって、これらが食物の中に取り込まれ、人間に影響を及ぼすというものです。
 一般的には、農薬、抗生物質、成長促進ホルモン等があげられます。

(2)食品の保存や加工に使われる食品添加物問題としては、
 1)自然食品への薬物添加
 果物、穀物、魚肉に至る本来自然食品と考えられている食物の保存性や見せかけの鮮度性を高めるために薬物が食品に塗布あるいは散布等によって添加され、これらが人間に影響を及ぼすというものです。
 一般的には、ポストハーベスト、鮮度保持剤、合成保存料、カビ防止剤、殺菌剤、放射線照射、ワックス等の残存影響があげられます。
 2)加工食品への薬物添加
 簡単なものから高度な加工に至るまで、加工食品の全てに人工的な薬物が添加されその種類も多くあります。
 一般的には、合成保存料、酸化防止剤、参勤剤、品質改良材、合成着色料、発色剤、漂白剤、品質改良材、結着補強剤、pH調整剤等の人間影響があげられます。

(3)遺伝子組み換え
 遺伝子組み替えは、既に穀物や畜産物等に広く活用されております。今般、その安全性に対する議論や枠組みがつくられようとしていますが、大方導入の方向にあります。

 以上の問題については、食品衛生法等により使用基準等が定められています。問題は、そうした使用基準が守られているか、使用基準そのものが本当に信頼性のあるものなのかということです。

2.食べ物の汚染による影響?
 こうした食物汚染によって、死亡者が発生することは論外として、一般のその影響が現れるまでに時間がかかるということが問題です。
 食品汚染による影響が、癌等の病状として現れる場合もあれば、アレルギー、精神障害、奇形、生殖不能といった形で発症するまでに数年、世代間に渡る場合も多く、また、これらの汚染生協が複合的に汚染影響を高める懸念等、具体的な因果関係もつかみにくいのが現状です。

3. 食べ物の汚染で一番気を付けなければならないことは?
 「食物汚染による影響が絶対ない」ということを証明することは、理論的にも絶対不可能です。
 したがって、「全ての食物に何らかの汚染がある」と考えた方が現実的であり、むしろ、そうしたなかで自分は自分の人生のなかで食物汚染問題をどのように位置づけるか、そして、どのように取り組むかを自分自身で決め、行動することが重要です。
 そして、「自分自身、自分の家族、自分の子孫がより安全で健康な暮らしをしたい」と思うのであれば、出来る限り食物の環境汚染の実態把握に努め、汚染が少ない食物を摂取する(「環境リスクの軽減をはかる」)ことが重要です。
 少なくとも、私の知り得るベジタリアンは、美容というよりは、家畜生産の実態を知った(例:ブロイラー養鶏場は、生産性の向上が全てに優先され、鶏が必要以上の動きがとれないような、狭いケージのなかで、しかも、常に餌を食べれるように夜通し電気がつけられ、病気対策として抗生物質が投与されてい る。それは、疾病と何らかの奇形によるロスとの戦いといった人造生物生産工場の様相を呈している)人が殆どであるのも事実です。
 私は、有機栽培や無農薬の熱狂的な心棒者でもベジタリアンでもありません。しかし、私は、彼らの気持ちは十分に理解できますし、私なりに人工添加物の少ないものを選ぶように心がけているのも事実です。

   これも過去に調査した結 果を踏まえてですが、基本的に抗生物質を食物(家畜、養殖魚等)に投与することで、その残留分が人体へ働きかけ、実際に疾病や手術となったときに、抗生物質が効かないといった問題が発生します。ご承知のように、抗生物質にはいくつもの種類がありますが、取り込む食物へ使用される抗生物質の種類も多様となるなかで、実際に必要なときに効かなくなる種類も多くなることが懸念されるわけです。また、これら多種の抗生物質を複合的に摂取したとした場合、その影響がいかなることになるかは想像もつきません。さらに、これら食物に投与する抗生物質の投与方法も、家畜などでは法律でその量や投与方法も定められているのですが、養殖魚などでは、特に法的規制がなく、量的にも種類的にも野放し状態にあり、その危険性が高いと言われています。ただ、最近はこうした魚類への抗生物質投与も養殖魚の価格低迷で使用量が減少気味であるというのが幸いではありますが・・・。                                             以上。

(管理人感想:  どこかの雑誌に載ってましたが、多くの養殖業者はどんな養殖魚も、食べないそうです。また、ある人は、いちご畑の農薬散布を見て、食べる気がしなくなったとか。そこには、一般の人には、知られたくない恐ろしい農薬が使われているのでしょうか?)



 
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