ネコちゃんの再会、犬ちゃんの別れ
6/8/2000
4月1日にネコ(写真)をShelterから貰い受けて、2.5月経って、改めて色んな事を教えて貰ったと思う。先ず、今、私の横で寝そべっているネコが今まで、家族の中に居たなら、こんな思いも寄らない事は起こらなかったかも知れない。5月16日の夕方突然、行方不明となった。翌日は、Lost Catの写真入りの張り紙を近所のお宅に回ったり、町のポリス、スーパーの掲示板に張ったりしたけど、電話はならず、「見つかった?」との、近所の方からの電話のみ。たった1.5月でもすっかり家族の一員(?)のネコちゃんが居なくなってしまうと、信じられないほど心配で、何処へ行ってしまったのか?雨でも降ると何処でどうしているのかな?など、いつも頭から離れない日々が続く。もしかしたら、Shelterに誰かが、知らせて預けられているかもと、その週の土曜日は、早速娘達を引き連れて行ってみた。

そこに、似ているネコがいるようないないようなと思いながら、気持ちのなかですっかりこの隙間を埋めてくれる別のペットに目が行ってしまう。あのネコちゃんが戻ったら・・・・、なんて事も考えた訳でもなかったが、このまま家に帰るにはあまりにも、物足りなさに、今度は迷子になり難い
犬を飼ってみようかと、いともアッサリ、何時の間にか大型のゴールデェンリトリバーの雑種を貰い受けていた。Shelterだと、もっと大型の犬がいたので、其れほど大きく見えなかったが我が家に帰ると、何とも、家
の中では大きく感じた。犬は私も一度も飼った経験がないし、何処か不安が残る日々が続く。そんな中でもネコの事は決して忘れなかった。ある日、子供が学校から帰って遊ぼうとしたら、犬もはしゃいで子供に飛び掛かろうとした。子供はあまり犬の事は、知らず、思わずの怖さに逃げ出してしまった。犬は益々興奮して追いかけようとする。私もビックリしたが、犬が追いかけるのを止めようとしない。私もこれは、黙って要られず兎に角、大声で「Sit,Sit」と、手を犬を鎮めさせようと繰り返し、やっと納まった。私も一度、足を間違えて踏んでしまった時に犬に噛まれそうになった。小さな、娘もすっかり恐くなり近づこうとしない。そんな時、「家の裏庭に、お宅のネコがいますよ。」と家にまで来て知らせてくれた人があった。隣りの町の人だった。本当に家族誰も、忘れてはいなかったが心の何処かで、諦めていたので、驚きと喜びであの気持ちをどのように表現したら良いのか。そう、今は偶に少し凶暴(?)の犬がいる。とにかく、早速連れに行った。本当に懐かしい、家のネコだった。2週間ぶりだった。首輪の住所がなかったら・・・・と、ホット胸を撫で下ろす。犬には会わせないようにして、Master Roomのトイレにネコのコーナーを作り、先ずそこで落ち着かせた。良く帰ったね!と、みんなで、撫でると、ゴロゴロと喉をならしてて嬉しそう。あの雨の日は一体何処で、何をしていたのか。毛並みは汚れてはいないが、足は硬くなり、大分汚れていた。今まで抱っこして寝ることはなかったが、抱っこしたら、別に嫌がらずに、寝てしまった。
 その後、家族で悩みが始まる。長女だけは、犬を戻したくないが、ネコちゃんが戻って来た以上、長女以外は恐くなった犬は、絶対ネコにも危険となるにちがいないし、結局ネコが戻った2日後みんなの意見は犬をShelterに戻すしかないと。寝坊の長女は毎朝の散歩も忘れず、すっかり見直してしまった。可哀相と2日間学校も休み、Shelterに行く時も一緒に行った。最後のお別れの時は、二人で思わず泣いてしまった。本当に可哀相な事をしてしまったのかもしれない。もっと、私が犬の事を理解していたら・・・・と、思うが、正直、子供と遊んでいる時でも、間違えがなければ良いがといつも心配していた。
ネコちゃんが戻らなかったら、もしかしたら、あの犬ちゃんまだいたのだろうか?ネコちゃんが戻ったのは5月29日のMemorial Dayだった。これからもあのフサフサゴールディンリトリバーを見る度に、10日間いたあの犬ちゃんを思い出すだろう。3回、シャンプーしてあげたので、毛並みは
素晴らしくゴールディンに輝き、美しかった。どうか、犬を良く知っている
家族に引き取られて欲しい。ネコちゃんは、今でも何事もなかったように
寝そべっている。子供達は、愛するものを失う悲しみがどれほどか知った
に違いない。ネコが居なくなった、翌日、「学校には行きたくない」
と泣く、娘が痛々しく、「今日、きっと帰ってくるから・・・」と、送り出したのだった。此方の、犬は日本と違い、大型でも家の中で家族と過ごす。今年のMemorial Dayは本当に忘れる事が出来ない。ネコちゃんの再会と犬ちゃんの別れを決めた日でもあるから。


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