ある人物から教えられた事(追悼の意を込めて・・)
<常に追い求める心を忘れない・・・>

 つい最近、逝去した知人がいます。彼は多くの、特許を取り70歳と言う年齢ながら、数社の会社の顧問もこなし常に好奇心に満ち溢れていた。その彼の、最終学歴は昔の高等教育今の、中学校であった。にも関わらず、その斬新的なアイディアで400近い特許の中には、世界的なものもあり、知る人ぞ知る人物なのである。その経験、そのたゆまぬ努力故に、中学校の最終学歴でありながら某大学の講師として教鞭に立つ事もあった。その感想として漏らす言葉は「今の大学生は覇気がない。質問をして来ない。打って、響くものがない。」と言うものである。

 「大学は出たけれど・・・」と今、聞く言葉の中に、一応卒業したが、果たしてその先に自分の進むべき道、又あっても思う通りに景気の悪さ故に
只さまよっている若者も多いと聞く。時代が違うと言えば、簡単だが
、入院する前日まで70歳と言う年齢を超えて、多くの会社から、何らかの技術的な相談を受けていたのである。大学はおろか高校さえ卒業していなかったがこんな風に人生を送る事が出来る。惜しまれてこの世を去って人々の心に多くの勇気を与えてくれた。

  ある人の言葉「変に学歴を付けると、頭の中が自然でなくなる。柔らかくならなくなる。どうしても、理論が先に頭をもたげるので、案外ビックリするようなアイディアは浮かばない。」そうかもしれないし、そうでないかもしれない。かの、エジソンもそうであった。学校は小学校もまともに出席しなかったとか。

  この人物が、経済観念があったら、きっと起業家として成功したかもしれない。難しい経営より、ただ一心に自分のしたいように、好きなように生きて、多くの人の手助けをして来たあの生き方には本当に尊敬される人物として多くの人の心に記憶されると思う。

 常に追い求める心を忘れず、新しいものへの飽くなき挑戦は本当に年齢は関係ないと多くの人に教えてくれた。そして、その人物を知り得た事への感謝と、生き様は関わった多くの人に、これからの生きて行く指針を与えてくれた。

 特別な教育を受けた訳でなく、自分の好きな分野へ追い求めた生き方、その生き抜いた彼の人生には教えられる事ばかりだと思う。多くの人が忘れかけている事を思い出させてくれる。

 教育とは、その人の個性、人間性を最大限に発揮させる、生き方の教育こそ、必要な気がする。

 時には、自信家によくある我が侭の一面を覗かせる事もあった。また、突拍子もない、あの高笑いは暫く耳から離れる事はない。

  今までの感謝と共に心より、追悼の意を表したいと思います。

7/7/1999 管理人


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