安全のためのデモンストレーション
(キャビンアテンダントの間では略して「デモ」と呼んでいます)

 乗客が全員飛行機に乗り、キャビンアテンダントがドア・モード変えた後、デモが始まります。
これは、その飛行機での乗り継ぎの人(一度見た人)を除いて、はじめて乗る乗客がいる場合は必ず実施しなくてはならないとの決まりがあります。もし、飛行機に乗ってデモが行われてないようだったら、キャビンアテンダントに確認してみる必要があります。これは、前のスクリーンで、ビデオで流す場合もありますが、キャビンアテンダントが前に立って説明する場合もあります。
そうです!あれです!キャビンアテンダントが救命胴衣を来てチューブから息を吹き込むしぐさ等はとても有名ですね。デモでは、必ず座席付近にある「安全のしおり」について触れています。この「安全のしおり」はほとんど、記号や写真、絵といった物で記されており、英語や日本語等他の国の言葉が分からなくても分かるように出来ています。また、点字で記された「安全のしおり」も飛行機には搭載されています。必要な時はキャビンアテンダントに離陸前に言っておきましょう。
 「デモ」の中ではシートベルトの取り扱いについても述べています。
まず、シートベルトを外すにはベルトを外す部分、バックルといいますが、これを直角、およそ90度の角度にもちあげる必要があります。シートベルトを短時間で外せることが、脱出で一番重要です。
統計を取るとエマージェンシーが起きた時、多くの人はシートベルトを外すのに時間がかかっていることが、分かっています。少ない時間をここで無駄にしているのです。多くの人はシートベルトを外すのに自分の腰の横側を探してしますのです。
これは、車のシートベルトに慣れていて、つい同じようにしてしまうためと思われます。飛行機に乗りなれ飛行機のシートベルトに慣れている人でも、驚くことにベルトを外すのに時間がかかってしまっているケースが多く見られます。これはバックルが、ひっくり返っていて通常あるはずの表ではなくお腹側に来てしまっていて、その上機内は真っ暗でバックルが見つけられないというケースです。
普通らばすぐにひっくり返っていることを認識して、それなりの行動が取れるのでしょう。このようにエマージェンシーの時はパニックに陥っていることを忘れないようにしましょう。個人個人がパニックに陥るのは安全に脱出するのに一番危険なことかもしれません。
 次に必ず脱出口に説明があります。
ちょっと想像して見てください。「さあ!脱出!」となった時に、乗客は、まず前にも後ろにもパニックに陥ったほかの乗客、泣いている子供、叫んで居る人、そうです、よほど自分がどちらに進むか確かな自信が無い限り、呆然と立ちすくんでしまうかもしれません。
ここで、自分がどちらに進むか確かな判断力を持っていることで、自分がパニックに陥ることも避けられるでしょう。
他の人も誘導出来、パニックに陥っている人も落ち着くかも知れません。そうしたら、あなたはその人たちの命の恩人になるわけです。
また、統計ですが、脱出のような場合、乗客は一番近いドアを探す前に、遠くても自分が乗ってきたドアに向かって行くケースが多いのです。「脱出!」とキャビンアテンダントが叫ぶような状況になる前に、「非常脱出」になることが事前に乗客にも知らされていることもあります。
地上あるいは海上に不時着すると告げられてからの時間....不時着時に自分は大丈夫か....体験したこともないショック....緊張、そしてそれらから引き起こるストレス。そんな時、「自分の席から一番近くの席は、えーと....」なんてしっかり考えられるでしょうか?そんなに冷静で入られるでしょうか?
 また、突然このような「非常脱出」の事態がやってくる場合もあります。エマージェンシーの70%は離陸と着陸時の起きているのです。そうです、冷静で入られる時、飛行機に乗ってドアが閉まるまでの間に、自分の「脱出口」を確認するのは、ちょうど良いのではないでしょうか?

機内火災

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